外国為替取引に関するお取り扱い方針
当行はマーケットメーカーとして、取引毎ではなく合計して為替持ち高(ポジション)を管理しております。当行はマーケットメイクを行う為に、お客さまとの取引の前、または同時に、ポジションの調整や解約、他の取引相手との取引等を行うことがあります。これはお客さまのオーダーが執行される前に、実際の、または予想されるリスクに対するヘッジを行うこと(プリヘッジ)も含みます。
当行自身の取引やマーケットメイク活動は、お客さまのオーダーを執行する為の取引や流動性に影響することがあります。これはストップロスや通貨オプションの権利発生・消滅、またはこれらと同様の状況を引き起こすことも含みますが、不当な市場への影響を避ける努力を当行は常に行います。
当行は取引やマーケットメイクを通じて当行が取得する情報から想定される利益相反を適切に管理いたします。
お客さまの情報の保護
- 取引の執行、事務、清算、譲渡、決済に必要な場合
- 関連法規に応じて開示する必要がある場合、または関連規制当局、公的機関、省庁、中央清算機関の要求がある場合
- 公的な政策目的の為に中央銀行の要求がある場合 通貨オプションの使い方や意味
- 機密情報を保護するという条件で、アドバイザー、コンサルタント、システムベンダー等のサービス提供会社または外部委託先に対して開示する場合
- お客さまの同意または依頼がある場合
- 当行の営業担当、市場部門、その他関係部署によるお客さまの興味、取引目的、取引に関する要望、マークアップ、ビッド・オファー・スプレッド、その他関連事項の協議
- 取引に係る流動性の確保とリスク管理
- 取引に係る市場への影響の評価や与信リスク管理、マーケティング、お客さま関係管理等の内部管理
マーケットカラー
当行は、「グローバル外為行動規範」への遵守意思表明を行っており、同規範に基づいて当行の外国為替取引業務を行っております。当行の「遵守意思表明書」は こちら(PDF/132KB) をご覧下さい。
当行は、流動性提供者として「グローバル外為行動規範」で推奨されている「ディスクロージャーカバーシート」を制定しております。当行の「ディスクロージャーカバーシート」は こちら(PDF/458KB) をご覧下さい。
為替リスクとは? | 海外進出で知っておくべき為替リスクヘッジ対策
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全ての企業と個人のグローバル化を支援するのが、サイエストの使命です。
サイエストは、日本の優れた人材、企業、サービス、文化を世界に幅広く紹介し、より志が開かれた社会を世界中に作り出していくための企業として、2013年5月に設立されました。
近年、日本企業の国内事業環境が厳しい局面を迎える中、アジアを筆頭にした新興国が世界経済で存在感を増しています。
それに伴い、世界中の企業がアジアなどの新興マーケットの開拓を重要な経営戦略のひとつと位置付け、一層注力の度合いを高めています。
サイエストは、創業メンバーが様々な海外展開事業に携わる中で、特に日本企業の製品、サービス、コンテンツには非常に多くの可能性を秘めていると、確信するに至りました。
ただ、海外市場開拓の可能性はあるものの、その実現に苦労している企業も少なくありません。
我々はその課題を
(1)海外事業の担当人材の不足
(2)海外事業の運営ノウハウの不足
(3)海外企業とのネットワーク不足
と捉え、それぞれに本質的なソリューションを提供してまいります。
また、組織を構成する個人のグローバル化も支援し、より優れた人材、企業、そしてサービスや文化を世界中に発信してまいります。
そうして、活発で明るい社会づくりに貢献することで、日本はもちろん、世界から広く必要とされる企業を目指します。
「為替リスク回避のための為替予約と会計処理について」
例えば輸入取引で、外国の会社からある商品を100米ドルで購入する契約を締結したとします。
契約日の為替相場が1ドル=100円だとした場合、購入金額は100ドル×100円=10,000円の見込みとなります。
ところが、実際の支払日の為替相場が1ドル=120円になれば、購入金額は100ドル×120円=12,000円となり、差額の2000円分利益は減少してしまいます。
それでは、そのようなリスクを回避(ヘッジ)するにはどのような方法があるでしょうか。
2.為替リスクのヘッジ方法
ヘッジとは「回避する」という意味で、為替リスクヘッジとは、外貨建取引に伴う為替リスクを回避する行為のことをいいます。
その手段としては為替予約、通貨オプション、通貨スワップの三つがよく知られています。
ここでは最もよく用いられている為替予約というヘッジ手段に焦点を当てていきたいと思います。
為替予約とは、銀行との間で、将来の決まった期日に、ある通貨を、決まった値段で売るまたは買う約束をする取引をいいます。
国外にある会社との間で、ある商品を100ドルで購入し、購入30日後に代金を支払う契約を締結するとします。
契約締結と同時に銀行との間で、30日後に100ドルを、1ドル=100円で購入する契約をした場合、支払日の為替相場が1ドル=120円だったとしても、銀行から外貨を1ドル=100円で購入することが出来ますから、支払額は100ドル×100円=10,000円となり、契約締結時の為替相場をもとに見込んだ利益を確保することができます。
3.予約レートの決まり方
(1)直物レートと先物レート
(2)先物レート(予約レート)の決まり方
先物レート(予約レートともいいます。)は直物レートと2通貨間の金利差によって決まります。
「円金利での運用」と「為替予約付きの外貨金利での運用」の損益が等しくなるように決まるという考え方です。
「為替予約付きの外貨金利での運用」とは、外貨金利での運用による損益を、予約レートをもって円換算した時の金額のことです。
ここで、予約レートの決まり方を見てみましょう。
例えば、現在の為替相場が1ドル=100円であり、円の金利が1%、ドルの金利が2%の場合、一年後の「円金利での運用」は101円、一年後の「外貨金利での運用」は1.02ドルとなります。
そして「外貨金利での運用」が「円金利での運用」と等しくなる約99円が予約レートとなります。
その場合に、為替ディーラーの損益分岐点は、1年後に円の調達に要する101円を支払えるかどうかです。
したがって、為替ディーラーは、運用して手にした1.02ドルを101円に交換できれば、損益なし(プラスマイナスゼロ)ということになります。
その際の交換レートが、101円÷1.02ドル=99円となります。
もちろん、為替ディーラーはこれより有利な100円を提示することもできなくはありません。
しかし、ライバルが100人いたらどうでしょう。
顧客はショッピング(為替ディーラーを見て回り、比較検討すること)ができます。
その結果、レートは理論的な限界値の99円に接近します。
これは、いわゆる「裁定価格理論」(Arbitrage Pricing 通貨オプションの使い方や意味 Theory)と呼ばれるもので、複数の為替ディーラー間で、提示する交換レートに差が生じても、いずれ理論的な限界値に収束することがお分かりいただけると思います。
4.為替予約のメリット、デメリット
もちろん、為替相場が反対に動く場合もあります。
上記の例において、1ドル=100円で為替予約をしていた場合、支払日の為替相場が1ドル=80円だとしたら、支払金額は100ドル×80円=8,000円でよいのに、為替予約をしているために100ドル×100円=10,000円支払わなければなりません。
これは一見デメリットのようですが、そもそも購入金額が10,000円であればもともと見込んでいた利益は確保出来るわけですから、大きな問題とはなりません。
将来の為替相場を予測し、為替差益をあげ続けることは困難です。
為替リスクをヘッジしない場合は、為替で利益が出ることもあれば損失が出ることもあり、損失の場合はその取引自体が赤字に陥ってしまうことがあります。
しかし、為替リスクをヘッジしていれば、実際の支払日の為替相場より高い金額で払うことになろうとも、赤字に陥ることはありません。
また、企業にとっては将来の為替の価格変動を避け、現時点で利益を確定させることができるというのもメリットの一つです。
5. 会計処理
(1)為替レートの種類
為替レートには、TTS、TTB、TTMの3つのレートが存在します。 通貨オプションの使い方や意味
TTSとは、Telegraphic Transfer Sellingの略で、電信売相場を意味します。
「売」とは銀行が顧客に外貨を売ることを指しますので、企業から見れば買うとき、つまり輸入取引の代金の支払い時、銀行から外貨を買って送金する時に適用されるレートです。
他方、企業が輸出取引を行い、外国通貨で受け取った代金を円転するときのレートはTTBといいます。
TTBはTelegraphic Transfer Buyingの略で、電信買相場を意味します。
「買」とは銀行が顧客から外貨を買うことを指しますので、企業から見て売取引、つまり輸出取引に適用されるレートです。
また、TTSとTTBのちょうど中間をTTMといいます。
TTMはTelegraphic Transfer Middleの略で仲値を意味します。
実際には、銀行が顧客と外国為替取引をする際に基準とするレートがTTMであり、これに銀行の手数料を加味したものがTTS、TTBレートとなります。米ドルの場合、多くの銀行では手数料は1ドルにつき1円としているため、TTMが1ドル=100円のとき、TTSは1ドル=101円、TTBは1ドル=99円となります。
(2)外貨建取引の円換算方法
外貨建取引を行った場合、外貨建の売上や仕入は円換算して帳簿に記録することとなります。
ここでは税務上の換算方法について述べますが、P/L項目(売上高、仕入高等)につきましては、会計上は必ずしも税務に合わせる必要はなく、社内ルールにより換算することが可能です。
ただし、期末に残高として残るB/S項目(売掛金・買掛金など)の換算については、税務上に合わせる必要があります((3)参照)。
①取引発生時の為替レート
- 取引の行われた前週の平均レート
- 取引の行われた前月の平均レート
- 取引の行われた前週末日のレート
- 取引の行われた前月末日のレート
- 取引の行われた当週初日のレート
- 取引の行われた当月初日のレート
②換算する為替レートの種類
③前受金、前渡金がある場合
前受金または前渡金については、金銭授受時の為替レートにより円換算を行います。
また、取引発生時には、前受金または前渡金を充当する部分については、前受金または前渡金授受時のレートで円換算した金額をもって売上高または仕入高を計上することができます。
言い換えると、まず売上高または仕入高などの取引の全額を取引発生時のレートで円換算し、次に前受金または前渡金の換算レートと取引発生時の換算レートとの差額を為替差損益で調整する、という方法をとらなくてよいこととされています。
④為替予約を締結した場合
(3)期末の処理
為替予約を締結した場合においても、売掛金または買掛金は決算日レートにより換算します。
この場合、為替予約も時価評価となり、決算日レートにより換算します。
つまり、ヘッジ対象である売掛金または買掛金の為替差損益と、ヘッジ手段である為替予約の為替予約評価損益とは、損益計算上で相殺されるイメージです。
6.おわりに
以上、為替リスク回避のための為替予約の仕組みと外貨建取引を行った場合の会計処理について述べてきました。
国際取引は今後もグローバル化の流れの中で増えていくことが予想されます。
そして国際取引はどうしても外貨建で行われることが多いです。
したがって、会社は為替リスクを回避するためにも、為替予約などのヘッジ手段を講じることが必要となってきます。
一般の事業会社の経理部門に勤務し、連結会計や貿易取引の経理・税務に従事。 税理士資格取得後は都内の会計事務所勤務を経て税理士法人ベリーベストに入所。 入所後は主に法人の税務を担当。租税訴訟補佐人制度筑波大学大学院研修修了。
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